京都夜市“趣旨書

2025年5月吉日
Kyoto Night Market
合同会社京都夜市プロジェクト


(コンセプト)
「誰そ彼時から夜にかけて。京都の魅力をまるごと堪能できる新たな名所」の創出
(目的)
京都の芸術と伝統工芸、文化と食が融合した国際交流の場となる夜市の創出


(内容)
京都は多くの観光客が訪れる一方で、夕食後に楽しめる観光スポットやエンターテイメントが限られています。そのために日中に有名観光名所に観光客が殺到し、観光公害を生み出している側面があります。また、多くの観光客が京都を訪れているものの、その経済効果は飲食店や宿泊施設、特定の土産物に限定されているのが現状です。当イベントは、これらの問題を解決するため、夜間にナイトマーケットを開催し、観光客の満足度を高め、観光の時間的な分散を行い、これまでインバウンド需要の恩恵を受けることが少なかった伝統文化や伝統工芸、芸術分野の事業者を中心に商品や作品の販売機会を創出することにあります。
地域の文化や伝統工芸、芸術、グルメを体験できるナイトマーケットを定期的に開催することで、京都の住民も含めた訪問者が「まるごとの京都」を堪能できる場の創出を目指します。2025年4月20日に京都市国際交流会館で「京都・春の宵市」を試験的に実施し、出店者・観光客の反応を測定することで、6月よりの「京都夜市」の定期開催では、地域団体や民間事業者が連携して継続開催できるモデルを構築し、中長期にわたる観光資源化と文化経済の循環を目指します。
夜間観光が不足する京都市中心部において、「地域と観光客が交わる縁側のような空間」を創出することで、観光の時間的分散、文化体験の拡充、観光消費の裾野拡大につなげます。


(期待できる効果)
本事業は京都の伝統工芸と芸術、食文化を融合したナイトマーケットであり、これまでにない新しい試みです。この事業を実施することで、以下の効果が期待できます。
・来訪者と受入側(京都市住民)のニーズにあったコンテンツ(サービス)の提供


・京都観光の新たな夜間需要の創出
・「観光公害」対策として観光の時間的分散
・地域工芸品や文化への関心の向上
・地域の職人や若手クリエイターの活躍の促進
・地元住民と観光客が交流し、共に楽しむ場として機能
・京都の「人財」と「伝統技術」「文化」の未来への継承


特に、これからの京都の将来を担う「人財」である、子供達を育成する場であることを重視しており、次の試みを継続して実施していきます。


(地域の子どもたちに多様な体験を――“未来の京都”への投資)
近年、家庭の経済状況による「体験格差」が社会課題となっており、子どもたちが豊かな経験や学びを得る機会が限られる現実があります。本イベントでは、経済的な格差によって生じる“体験格差”の解消にも力を入れております。地域の子どもたちが多様な社会体験を通じて主体性や自信を育む場をつくることで、次代の京都を担う人材育成に貢献したいと考えています。


具体的には、昭和の縁日をイメージした「お店やさんごっこ体験」を通じて、地域の子どもたちに実際の販売や接客を体験してもらう機会を提供します。綿菓子や金魚すくい、ヨーヨー釣り、スーパーボールすくいなど、昔ながらの遊びや仕事を“子ども店長”として体験できることで、子どもたちの主体性や社会性、働く楽しさを育みます。


こうした取り組みを通じて、この京都夜市が地域の子どもたちやその家族、コミュニティ全体にとってかけがえのない「出会い」と「学び」の場となることを目指しています。


(まとめ)
経済のグローバル化による高度資本主義経済が進展していく中で、消費形態がモノからコトに移行しており、観光についても名所旧跡を巡り、見物するという従来の観光スタイルから、その土地でなければ経験できないことを求める体験型の観光にシフトしています。いわば観光客は客体から主体へと変化し、観光に求めるものもハードからソフトへの転換の時代を迎えています。これからの京都観光も、旅行者が京都に求めるものは、寺社仏閣といった歴史的建造物だけでなく、京都の街に長く息づいてきた伝統文化とその体験になると思われます。インバウンド訪問者が、この「京都夜市」で京都で生活する地域住民とインタラクティブな交流をすることで、文化の核心でもある「人」とのふれ合いが生まれます。そして、それを通じて訪問者と地域住民の相互にとって効果的なコミュニケーションも生まれ、訪問者が京都や京都に住む人に愛着を持ち、京都を再訪したいという動機づけも可能となります。また、「真の国際化とは、まず自国のことを知ることである」とよく言われます。京都の住民にとっても、インバウンド観光客が夜市で伝統工芸品に興味を持ち、購入したり、伝統文化を楽しむ姿を間近で見ることで、伝統文化や工芸品の価値、そしてその歴史や背景を学んだり、見直すきっかけになるような場にしたいと考えます。
また、この夜市に地域の子供達やその家族が参加し、多様な体験をしてもらうことで、体験格差の解消を目指し、地域コミュニティの再生や活性化、そして将来の京都を担う人材育成の一助となればとも思慮します。


(合同会社京都夜市プロジェクト構成メンバー)
•イベント企画・運営:株式会社DUB JAPAN
•文化芸術分野:京都文化芸術友の会
•会場設営・出店管理:株式会社真澄
•事業計画立案:近江大坂屋(認定支援機関・中小企業診断士)
•地域経済振興:元京都商工会議所・常務理事/日本青年会議所・乙訓支部長
以上